2012年7月7日土曜日

自営業の魅力


ぼくの30代はお金との戦いだった
ぼくは無一文で小さな技術職の会社を立ち上げた
会社と言っても自営業とやっていることは変わらない
最初は個人経営で自営業をはじめたが
銀行や取引先や大手顧客の信用を得ることを目的に法人化したに過ぎない
誰も使用人はいないひとりぼっちの会社だ
誰も相談する人がいなかったし頼る人もいなかった
親類に頼んで無理矢理に登記上だけの役員兼社員になってもらったりした
銀行等から融資を受けて設備投資や土地の購入や宣伝広告費に使った
ぼくは自由をお金で買ったのだ
自営業という名の自由
誰の視線も干渉も無い職場なんて夢のようだった
他人を気にしなくていい喜び
自分の好きな時間に休憩して好きなように働けるすばらしさ
国民金融公庫 ●●●信用金庫 ●●信用金庫 あさひ銀行 ●●信用組合
みんな御世話になった
ぼくごとき社会不適応者によくぞお金を貸してくれた
(ひきこもっている場合じゃねぇ)
個人経営は良くも悪くもすべて自己責任だ
ぼくは自由を得た代わりに大きな責任感に束縛されることになった
ぼくは一心不乱に働いた




8年間で1,500万円以上の銀行ローンを完済することができたことを
ぼくは誇りに思っている
「並みのサラリーマンじゃ絶対に返せない額だよ」と取引先の社員によく言われた
実際月の返済額は多い時期で25万円を越えていた
会社員の月給に相当する金額だ
会社勤めをしていたらできない経験をたくさんさせてもらった
1年間の休日数はたった30日間だったけれど負けなかった
体を壊したことがあったけれども充実していた

ローンを完済して燃え尽きたのかもしれない
完済の翌年にリーマンショックが起こる
まさかぼくに火の粉がかかるとは思ってもいなかった
年末だというのに派遣切りをされた人たちが公園で炊き出しを受けている
ニュースが何度もテレビで報道された
ぼくは対岸の火事だと思いながら2009年の新年を迎えた
しかし
正月5日を過ぎても大手の顧客に連絡が取れない
売上の90%を依存していた顧客だ
仕事をもらえなければすべてが終わる
見捨てられた!? うそだろ??
すぐに逃げられたことがわかったが衝撃が大きすぎて現実を把握できない
 (あんなにがんばってきたのだもの きっと誰かがきっと助けてくれる)
ぼくは3か月間毎日事務所のデスクに座り鳴るはずもない電話を待った
返済に苦しんできたぼくに貯蓄なんて1円も無かった
自己破産の一歩手前まで追い込まれたがバイトをして何とか踏みとどまった
すべてにやる気を無くしたぼくは廃業の道を選ぶことになる
再び長い長いひきこもり生活が始まる
ぼくには50坪の土地(荒れ果てた雑種地)だけが残った
たったひとつの勲章だ
将来ここを畑にして農作業を始めようかと考えている

負け犬のぼくが言うのもおこがましいが
先が見えないひきこもり生活者なら一度は自営業にチャレンジしてみる価値がある
工場にパート勤めを始めた今でも自営業への憧れは尽きない

4 件のコメント:

  1. 再チャレンジ2012年7月8日 15:49

    はじめまして。
    ふとした所から不破さんのブログに辿り着きました。
    私も引きこもり、転職を重ね、先日また無職になった30代後半男です。

    誇れる物があるなら、全然負け犬ではないですよ!
    これからも毎回ブログを楽しみにしてます。

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    1. 再チャレンジさん
      コメントありがとうございます
      自分を奮起させることを目的にはじめたブログですが
      コメントをいただけるととてもうれしいものです
      好き勝手なことを書いているだけのブログですが
      また見にきてください

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  2. はじめまして、こんにちは。
    30代引きこもりの者です。以後よろしくお願いします。
    普通に15年も自営業を続けたのは凄いと思います。
    尊敬します。取引先は自らの営業で見つけたのでしょうか?
    差支えなかったらお聞かせください。

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    1. 匿名さんコメントありがとうございます
      取引先顧客の獲得にはホームページを利用しました
      ぼくが会社の宣伝ホームページを作ったのは1998年でした
      当時はインターネットを利用した宣伝はまだ珍しく
      競合する会社は少なかったのです
      取引先になっていただいた方にはリピーターさんになってもらい
      新たに取引先を紹介してもらったりしました

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