2012年6月29日金曜日

夜勤

今年ぼくは夜勤の仕事をした
食品工場で夜勤専門のパート社員だ
夜勤という仕事に大きな魅力を感じた
働くのは人が寝ている時間だ
それだけ人に会う確率も減る
煩わしい人間関係で苦労しないで済むと思っていた
夜勤は精神を病むといわれるがぼくは既に病んでいたりするから問題ない
ぼくは暗闇が好きなのだ暗闇に紛れて通勤して働くなんて最高だ
夜型人間のぼくには昼間働くよりも夜中に働いた方が体に合っているとも思った
パート社員の面接に受かって入社が決まった時はとても嬉しかった
しかし僅か2ヵ月で辞めてしまった

逃げるように辞めた理由は精神を病んだ人たちと働くことが辛かったからだ
ぼくが言うのもアレだが工場の夜勤パート社員は本当に変人が多くて辟易とした
ベテランのパート社員は傲慢で卑屈だった
工場に巣食う悪魔みたいなものだった
また夜勤専門の人は通勤の便を考えて近所から通っている地元民が多い
工場はいわば自分の庭だ
自分の庭に侵入者がいれば誰でも嫌なのか珍しいのかギャーギャーと騒ぎ出す
ぼくは最初から不審人物や異物として見られたと思う
彼らの会話を聞いていると9割は他人の悪口だった
自分も陰で言われているのだろうなと察しが付いた
ぼくは仕事どころではなかった
常に監視されているような視線やうわさ話に苦しんだ
そして何よりも夜の工場特有の閉塞感に耐えきれなかった
あの濁って滞った空気みたいなものは経験したものでしかわからない
時間の進みが遅い異常な空間だった
憂鬱な気分になり何事にもネガティブになってしまう
日ごと体に力が入らなくなり気が付けば辞めていた

面接を行う総務室や待合室は明るくきれいだ
今日は工場のほうは休みなのかな?と勘違いしてしまうほど静かでのんびりしている
工場内特有の閉塞感や喧騒や人の熱気が感じられないから仕事のイメージが掴めない
そして日勤と夜勤では工場内の雰囲気が同じ工場とは思えないほど一変する
ぼくは今
工場勤務をする場合は入社前の工場見学が必要だなと痛切に感じている
特に夜勤で働く場合は絶対に必要だと思う
働く夜中に無理を言ってでも工場見学をさせてもらうべきだ
派遣会社によってはこの工場見学をするところもある
(本当は工場見学という名の派遣先企業側による面接なのだが)
パート社員やアルバイトにはこうしたクッションが無い場合が多い
人手不足の工場は最悪だ
いきなり現場に投入されて誰からも相手にされない
3日も働けば酷いブラック会社だと気づかされる
しかし生活がかかっているから底なし沼のように簡単には抜け出せなくなる

仕事内容を見学してもあまり意味が無いと思う
むしろ現場の臭いと騒音と床の汚れを知るだけでも仕事のきつさがわかる
ぼくの経験だと係長やリーダークラスの人をじっくり観察してみると何か感じ取れることが多いと思う

1 件のコメント:

  1. 夜勤の仕事について勉強になりました。
    ありがとうございましたm(_ _)m

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